内装壁の種類x3選

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人生を情熱的に刺激的に荒々しく、ジェット中島です。

 

本日は内装で覚えておくべき壁を3種類お届けしよう!
と始める前に、今回の内容はTWに投稿したものに肉付けをした物だ。

※TWITTERでのオリジナル投稿はこちら

 

建築と内装では覚えておく壁が全然が違う。
建築だと構造計算等もあるので、

  • 構造壁 :
    • 建物の強度を保つ壁
      • →絶対に取外しが出来ない
  • 間仕切壁:
    • 建物内の部屋や区切りをつけるために立てられている壁
    • →構造上は取り外しても支障は無い

の2種類は最低でも覚えておくべき。

ただし、内装の場合は間仕切壁のみを最低限覚えておけばOKで、それがこの3種類だ。

  1. 造作壁:現場で制作&仕上げ
  2. プレハブ壁: 工場で制作→現場で組み立てのみ
    1. -A:可動間仕切り:スチールorアルミ製間仕切り
    2. B:移動間仕切り:スライディングウォール
  3. 自立式間仕切り:ローパーテーション

では、順番に解説していこう。


造作壁

特徴

  • 現場で制作+仕上げ
  • 納期:通常
  • 価格:中程度
  • 対象物件:オフィス、レストラン、ハウス、展示場あらゆる場面
  • 仕上げ:バリエーションは無数にある
    • 塗装、壁紙、タイル、リブ材、ガラス、木目
  • 防音性能:中に吸音材(グラスウールorロックウール)を入れれば高くなる
  • 一番柔軟性が高く汎用的な壁

通常我々が見る壁というのは白い壁が立っているだけなので、
どんな風に出来上がっているのかは想像しにくいと思うが、LGSと呼ばれるの骨組みを建てて、石膏ボードを貼り仕上げて行くのがこの壁だ。
下記は骨組みだけの写真

※こちらは石膏ボードを貼り付けた写真


*LGS = Light Gauge Steelの略で軽量鉄骨材の意味

これに仕上げと呼ばれる表面をキレイにする加工をしたら壁の出来上がり。
壁の仕上げについては次回以降にでも説明をしていこう。

その他の情報は以下の通りだ。


プレハブ壁

プレファブリケーションの略でプレハブ壁である。
意味合いとしては工場で概ねを作り、現場では組み立てるのみの壁である。
なんで「ファ」じゃなくて「ハ」なんだ!と言われそうだが、私もそう思う・・・

プレハブ壁も大きくは2種類(ハイパーテーションとスライディングウォール)に分けられるので、それぞれ特徴を書いていこう。


ハイパーテーション = 可動間仕切り

こちらは業界ではハイパーと呼ばれる事が多く、
工場で制作して現場で組み立てられるだけなのでオフィス業界では重宝していた。

「可動」というはこちらの壁が再利用出来る言う意味で名付けられている。
引っ越しをする際も解体して再設置が可能である。

造作壁と比べると面白みに欠ける部分も多いが、品質が安定して短納期で行けるから使いやすい。
昔はデザインもダサかったが、今はバリエーションも増えて意匠性の高い物も出てきた。

こちらのように段積みをしてパネルを貼ったり、ガラス壁にも出来るので組み合わせ次第でデザインの幅は広がる。

また、こちらの派生系としてアルミパーテーションもある

方立て(ほうだて)と言われる枠のような柱が入り、材料自体も軽量なのが特徴的。
価格はスチール製のと比べると5~7割り程度の金額で安いが、防音・遮音・デザイン性に劣るのでお勧めはしない。

特徴

  • 工場で制作+現場で組み立て
  • 納期:早い
  • 価格:中~高価格
  • 対象物件:オフィス、官公庁の施設、学校
  • 仕上げ:バリエーションは少ない
    • 塗装仕上げ(鉄板が下地)、フィルム
  • 防音性能:中に吸音材(グラスウールorロックウール)を入れれば高くなる
  • 制作メーカーが多々ある
  • 職人さんの腕に依存せずに品質が保てる

スライディングウォール = 移動間仕切り

こちらは名前の通り移動が出来るタイプの間仕切だ。
一般的にはスライディングウォール(英語だとMovable Parition)と呼ばれている。
これの良いところは、部屋に可変性をもたせて、広くも狭くも区切って使えるタイプだ。

使用用途としてはセミナールーム、ホテルの宴会場、カンファレンスルーム等が多い。
こちらは天井裏にこのパネルを支える補強材を入れて、吊るしていく方式。
その為、天井にはこれを通すレールが出てきて、そのレール上は自由に移動が出来る。

ガラスの壁で作られる事もある。
通常はデザイン性を高める為にガラスが採用されるが、それだったら不要なのでは?と思ってしまう。

特徴

  • 工場で制作+現場で組み立て
  • 納期:早い
  • 価格:高価格
  • 対象物件:オフィス、レストラン、旅館、ホテル、コンベンションセンター
  • 仕上げ:バリエーションは少ない
    • パネル、ファブリック、シート、ガラス
  • 防音性能:低い→構造上パネル間に隙間が出来るため
  • 制作メーカーが多々ある
  • 職人さんの腕に依存せずに品質が保てる
  • 天井裏にパネルを支える補強材が必要なため、大規模な工事が必要

 


ローパーテーション = 自立式間仕切り

こちらは通常、衝立(ついたて)やローパーと呼ばれるている。
工事が不要な間仕切である。

この特徴の良いところとしては置いてしまえばそれで終わりなので、金額も安く設置も簡単だ。
簡易的なMTGスペースや最近だとコロナの影響でウイルス飛散防止で使われる

内装工事を行う際は消防法にも気を使う必要があり、
を建てるは改装の場合も消防署への届け出が必要になるケースがほとんど。
ただし、こちらの間仕切は家具と同じ扱いになるので工事が不要→申請も不要となる。

尚、弊社のオフィスにはローパーで区切られているだけの集中スペースもある。
1人で集中するスペースを作る場合にはこの程度で十分

特徴

  • 工場で制作+現場で組み立て
  • 納期:早い
  • 価格:低価格
  • 対象物件:オフィス、レストラン、ハウス、展示場あらゆる場面
  • 仕上げ:バリエーションは少ない
    • パネル、ファブリック、シート、ガラス
  • 防音性能:無し
  • 制作メーカーが多々ある
  • 家具と同じ扱い

番外編:ガラス壁

ここで勘が良い読者だったら、良く見る「ガラス1枚壁はどれに当てはまるの?」と思われるだろう。
そう、そのはず、この壁は造作壁であり、プレハブ壁であるのだ。

オフィス業界だと壁はプレハブ壁で作ることも多く、メーカーもガラス壁を用意している為、
工場で作って持ってきてもらう。
ただし、この際メーカーはガラスは制作が出来ないので通常現場近くのガラス屋さん作って持ってきてもらい
ガラス枠はメーカー、ガラスはローカルのガラス屋さんという事がほとんどだ。

上記で紹介したメーカーもガラスの壁は一番デザイン性高くして、格好良く仕上げられることが分かっているので製品にも力を入れている

オカムラ: G-Axis
*枠が細く美しい

コマニー:BRIDIA
*ペアガラスは防音性も保てて美しい

小松ウォール:G-Frame
*枠を極力目立たぬように設計されており、3社の中では安価で使いやすい

造作でガラス壁を作る場合もGFRAMEとの差はほとんど無い物が作られる。

ということで、今回は以上だ。

次回は壁の仕上げについて語っていこうと思う。

 

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